強みとは、つまりマーケットである。私たちにとってのマーケティングとは?

PHOTO : Markus Spiske / raumrot.com

前回は「マーケティングから考える自社の強み」ということで誰にでも強みはあるというお話をしました。
では、強みが見つかれば、それで商売は繁盛するのか、というとそれは違います。というこれはその続きのお話し。

強みとは、つまりマーケットである

たとえば、「近所だから」という理由で選ばれたA社がそれを強みとして、その商売が繁盛するかというと、近所に住んでいる人がいなければ、それ以上に選ばれることはありませんから、その強みが必ずしも商売を繁盛させるとは限りません。
ここでいう近所に住んでいる人が多いか、少ないか。つまりそれがその強みで商売ができるマーケットの大きさということになります。
小さなマーケットであれば、最初は簡単に選ばれるかわりに、それ以上のたくさんの顧客に選ばれることはありませんが、大きなマーケットであれば、選ばれるのが難しい代わりに、たくさんの顧客に選ばれる可能性があります。

マーケットは選ぶことができる

小さなマーケットで十分とするか、もっと大きなマーケットで勝負するかは、あなたの考え次第です。
「近所だから」という強みを武器にするA社であれば、よりたくさんの顧客が住んでいる大きなマーケットに引っ越すことができるはずです。小さなマーケットで実績のあるA社なら、新天地でも選んでもらえるかもしれません。
しかし、一度できあがったマーケットには次々と新しいライバルがやってきて、マーケットはどんどん変化します。たとえそれが大きなマーケットであっても、業者が飽和状態となればやがてそこで選ばれ続けることが難しくなってしまいます。同じマーケットで長年やっていくことは、それだけ難しいことだと言えます。

マーケットは新たに作ることもできる

だからこそ商売を継続するには、ひとつのマーケットに固執してでも、常に選ばれ続けるように努力するか、それが難しいなら新しいマーケットを開拓するために、新しい強みを作るかといった、どちらかの選択が必要となってきます。まさにこれが私たちにできるマーケティングではないでしょうか。
また、当社の例で恐縮ですが、当社では創業当時の約15年前、ホームページを作るだけの業者はすでにたくさんありましたので、独自の強みとして作ったホームページの更新が自分でできる方法を教えます。といった取り込みによってひとつのマーケットを生み、商売を軌道にのせることができました。その後は当時まだ多くの制作会社で取り入れていなかったブログのカスタマイズや、WordPressを使ったサイト制作に取り組んで、これがまたひとつの強みとなって、今までとは違ったマーケットのお客様から選ばれるようになりました。これらは実際に拠点を引越しをした訳ではありませんが、新しい強みを得たことで、新しいマーケットが開拓できたと言えます。

当社が今取り組んでいるマーケティングとは

「強みとは、つまりマーケットである」ということがこれでご理解いただけたと思いますが、あなたがこれから大きなマーケットで勝負するのか、丁度いいマーケットで実績を積むのか、それは経営者であるあなたの判断です。当社としては今ぐらいが丁度よく、更新できるホームページを必要とするご近所のお客様から、選んでいただけるような街のホームページ屋さんとして、これからもやっていくつもりですが、より安定した経営を続けるためにも、いくつか挑戦していることがあります。
そのひとつが自分でホームページを作りたい人を支える勉強会です。これは、たいへん信頼できる施設とのコラボで、自分でホームページを作りたいといった身近な皆さんを対象に、WordPressの勉強会を開催しています。参加されているのは、自分のホームページを作りたい人はもちろん、これからホームページ制作を商売にしたい方、仕事の都合で自分が作らなければいけなくなった方など、さまざまな方がいらっしゃいますが、毎回楽しく集まって、それぞれの課題に取り組んでおられます。

最後に

と、長々と偉そうなことを言いましたが、当社はどこにでもあるような街の小さなホームページ制作屋さんです。商売を長年続けるのはたいへんでもありますが、しかしなんでも自由にできるところがなんといっても醍醐味です。ぜひ皆さんも新しい強みを考えたり、マーケットを広げたり、といった視点でマーケティングを楽しんで、商売を継続してください。当社としては御社のその強みをホームページに盛り込んで制作するといったお手伝いをさせていただきますので、その際はどうぞよろしくお願い致します。